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韓国の出前アプリが、ようやく旅行者に開かれた——배달의민족を日本語と海外カードで使う

3行まとめ
  • 変化は三段階で来た。まず日本語を含む多言語UI。
  • 手順は4つ。①言語設定: スマホ本体の設定でBaeminの言語を日本語にする。
  • 最後の壁は会員登録のSMS認証だ。韓国の電話番号があれば滑らかに通る。
ソウル市内を走る배달의민족(Baemin)の配達バイク
Photo: Roadgo / Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0

韓国は世界でも有数の「配達の国」だ。深夜2時にチキンが届き、漢江の芝生にまでジャージャー麺が来る。ところがつい最近まで、この便利さは旅行者には閉ざされていた。韓国発行のカードと韓国語がなければ、アプリは事実上動かなかったからだ。

2026年、状況がはっきり変わった。最大手の배달의민족(Baemin)が英語・中国語・日本語のUIを整え、6月2日からはApple Pay経由の海外カード決済に対応した。Visa、Mastercard、American Expressに加えてJCBも使える。日本の財布のままで、韓国の出前が頼める時代がようやく来た。

この記事では、ホテルの部屋にチキンが届くまでの流れを、画面の順番どおりに追っていく。まだ残っているハードルと、その回避策も隠さず書く。

1. 何が変わったのか

変化は三段階で来た。まず日本語を含む多言語UI。次に2026年5月21日、外国人向けの英語版「使い方ガイド」の配布。そして決定打が6月2日のApple Pay海外カード対応だ。Wallet内のカードで、韓国のアプリ内決済がそのまま通る。

배달의민족の海外決済注文が前年比3.7倍、決済額が14倍に増えたことを示す棒グラフ
対応前から外国人利用は急増していた。運営のWoowa Brothersが2026年5月に公表した数字。

数字がその需要を裏づける。2026年1〜3月の海外決済手段による注文は前年比およそ3.7倍。4月の決済額は約14倍。つまり「使わせてくれれば使う」旅行者が、それだけ待っていたということだ。

ただし完全なフリーパスではない。会員登録時の電話番号認証というハードルが残っている。対処法は第3章で。

2. 実際に注文する — ホテルの部屋に届くまで

手順は4つ。①言語設定: スマホ本体の設定でBaeminの言語を日本語にする。②住所: ここが最重要で、ホテルの住所は韓国語で入れるのが確実だ。ホテルの韓国語名を地図検索で選び、備考欄に部屋番号を書く。③決済: 支払い画面でApple Payを選ぶ。④受け取り: 「1층 로비(1階ロビー)」指定が無難。フロントに「配達が来ます」と一言伝えておくと完璧だ。

項目 目安
最低注文金額 1万〜1.5万ウォン程度(店による)
配達費 2,000〜4,000ウォン前後
所要時間 20〜40分
チップ 不要(韓国に配達チップの習慣はない)
ひと目でわかる最低注文金額1配達費2,000所要時間20

配達員からの電話に出られないのが旅行者の弱点だが、心配は要らない。韓国では「置き配」が標準で、ドアの前の写真がアプリに届く。ロビー受け取りにしておけば、電話が来ることもほぼない。

3. まだ残るハードルと、その回避策

最後の壁は会員登録のSMS認証だ。韓国の電話番号があれば滑らかに通る。音声通話つきの韓国eSIMや空港で買うSIMなら番号が付くが、データ専用eSIMには番号がない。ここで詰まる人が一番多い。

番号なしで完結させたいなら、外国人向けに作られたShuttleという選択肢がある。英語UI、PayPal決済、韓国番号不要。加盟店はBaeminより少ないが、ソウル中心部のホテル滞在なら実用十分だ。Coupang Eatsも英語UIを備えるが、海外カードの通りは店舗と時期で差がある。Yogiyoはほぼ韓国語のままで、旅行者向きではない。

決済まわりの基礎は別記事に詳しい。Apple PayとT-money海外カードとATMの現実もあわせてどうぞ。

4. 何を頼むか — 夜食は文化だ

韓国式フライドチキンとビール
「チメク」= チキン+メクチュ(ビール)。配達で頼む定番の筆頭。| Photo: KOREA.NET / Wikimedia Commons (CC BY-SA 2.0)

迷ったらチキンでいい。韓国のフライドチキンはフランチャイズだけで数十ブランドあり、ヤンニョム(甘辛)、間醤油、ハニーバターと系統が分かれる。ビールと合わせる「チメク」は、ドラマで見たあの絵をそのまま自分の部屋で再現できる。

ソウルの屋台のトッポッキ
屋台の味も配達で来る。トッポッキ、キンパ、スンデの「粉食セット」は夜食の王道。| Photo: john wilbanks / Wikimedia Commons (CC BY-SA 2.0)

韓国語には「야식(夜食)」という独立した単語がある。それ自体がひとつの食文化だ。焼き足(チョッパル)、ポッサム、トッポッキセット——観光の締めに、雨の夜、部屋で頼む一食は、下手なレストランより旅の記憶に残る。

要点

• Baeminは日本語UIに対応。2026年6月2日からApple Pay経由で海外カード(JCB可)が使える
• 住所は韓国語で。ホテル韓国語名+部屋番号+「1階ロビー」指定が確実
• 最後のハードルは電話番号認証。韓国番号がなければ英語アプリのShuttleが代替
• 配達費は2,000〜4,000ウォン、チップ不要、20〜40分で届く
• 迷ったらチメク。「夜食」は韓国旅行の立派な1食分だ

よくある質問

日本のクレジットカードで支払えますか?

はい。2026年6月2日以降、Apple Payに登録したVisa・Mastercard・JCB・American Expressで決済できます。アプリへの海外カード直接登録も順次対応していますが、Apple Pay経由がいちばん確実です。

韓国語ができなくても使えますか?

UIは日本語に切り替えられます。ただし店名やメニュー名は韓国語のままのことが多いので、写真と価格で判断するのが実際的です。

ホテルに届けてもらえますか?

できます。住所欄でホテルを韓国語名で選び、部屋番号を備考に書き、受け取り場所を1階ロビーにするのが確実です。フロントへの一言も忘れずに。

チップは必要ですか?

不要です。韓国には配達チップの習慣がなく、配達費(2,000〜4,000ウォン前後)に全て含まれています。

電話番号認証を通れない場合は?

外国人向けアプリのShuttle(英語UI・PayPal可・韓国番号不要)を使うか、フロントに代理注文を頼む手があります。音声通話つき韓国eSIMを最初から選んでおくのが根本解決です。

2026年8月17日時点の情報です。アプリの仕様・対応カード・手数料は変わることがあります。出典: Woowa Brothers公表資料(2026年5月)、各アプリ公式ヘルプ。写真: Wikimedia Commons(各キャプションに記載)。

確認先
この記事の内容は下記の公式情報を確認して整理しています。制度は変更されることがあるため、出発前に原文をご確認ください。
· ハイコリア(韓国出入国・外国人政策本部)
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